現役の『VFX』スーパーバイザーの講座に行ってきたぞ!
- 2016.05.17
- クリエイティブ / Creative 動画 / movie
今回、六本木ヒルズにある YouTube Space Tokyo で『VFX』の講座を受けてきました▼
今夜の #spacetokyo ではVFXワークショップも特別開催!たくさんのクリエイターにご参加いただきました!講師は日本を代表する映像クリエイタープロダクション、白組のVFXスーパーバイザーを務める樋口良 氏。 pic.twitter.com/cjovBXSvwM
— YouTube Space Tokyo (@youtubespacetok) 2016年5月17日
CMから映画までいろんなところで使われている『VFX』ですが、今回行った講座では、VFXで「リアリティーを出すために意識すること」や「業界の事情」などいろんな側面から語ってくださいました。
『VFX』についてほとんど何も知らない僕は、途中専門用語についていくのに必死でしたが、「へぇ〜」と思える知らないことばかりでとても有意義な時間になりました。
そもそも『VFX』はとは何かと言いますと、こういった映像におけるCGなどの視覚効果のことです▼
VFX(ブイエフエックス)とは、Visual Effects(ビジュアル・エフェクツ)の略で、特撮を用いた映画やテレビドラマにおいて、現実には見ることのできない画面効果を実現するための技術のことを指す。視覚効果(しかくこう か)ともいう。-Wikipediaより引用
今回でYouTube Space Tokyoを訪れたのも4回目!
さすがに六本木ヒルズのYouTube Spaceへの入場方法も手馴れてきましたね。
初めて訪れた時は「どこから入ったらいいんだろう?」とか言っている間に開始時間になってしまい、着いていたのに遅刻してましたからね。笑
現役のVFXスーパーバイザーが講師!
教えてくださったのは白組という会社に勤める現役VFXスーパーバイザーの樋口良さん。
ミュージックビデオやCM、映画など様々な映像を手掛ける方でした。
どうやら映像業界では白組という会社が有名らしいのですが、素人の僕は知りませんでした。
たしかに白組のサイトに行くと、たくさんの見たことある映像を作成していました。
そんな樋口良さんがお話ししてくださった内容を振り返っていきます。
一番重要なのは『観察力』
映像に加工を加えるVFXにおいて、「なんか変だな。。。」と違和感を感じたら台無しなので『本当』っぽく作らないといけません。
そこで重要なことが物事を事細かに『観察』することだとおっしゃってました。
樋口さんがその時持っていたマイクを指し「丸い部分は鉄でできていて、持ち手の部分はプラスチックになっている。」
物事の”要素”を認識し、『自然の物理』とかも考えているとも言っていました。
映画の中でVFXで作った蝶々が飛ぶシーンを作った際に「蝶々がずっと画面の中にいるのはおかしいので、画面からフレームアウトするように作った」と実際だったらこうだよな、っていう感覚を表現することでリアリティーに近づけていく感じでした。
ファンタジーとしての作品でない以上、非現実的なリアリティーがないシーンにとても違和感を覚える。
現実に「そんなわけないでしょ」と。
それが悪いとかではないけど、作品に対しての”違和感”が湧く。
つまり、スムーズにストーリーに浸れないということ。#ワイルドスピード— 二宮パトリク (@ninopato1) 2016年5月15日
ライティングが超重要だった
僕は多少なりとも動画に関心があるので光のあたり方=ライティングに関してちょっとは知ってました。
ライティングで人(被写体)の輪郭がくっきり見せたり、逆にぼんやり見せたりできるなんていう話は聞いていました。
でも。これまで動画を撮っていく中でライティングの必要性を感じたことはありませんでした。
樋口さんは実際にこれから映画で使うVFXでのビームの映像を披露してくれました。
敵がビームを撃ち、主人公に当たるシーンです。
たった1、2秒のシーンですが、そのビームが主人公に当たった時に『空間に揺らぎが出る』とか『ビームの光の反射』とかを事細かに再現していました。
『本当』っぽくするために、「1シーンでこんなに細かいことをしてるのか!」と職人の仕事を感じました。
ほかにも、撮影した映像とCGの素材組み合わせる時に色味やライティングを調整して合わせたりするようです。
”素材”ごとにトーンを合わせるといった感じでしょうかね。
ミュージックビデオの話
また樋口さんが携わったミュージックビデオ(=MV)の編集前と完成後の作品を見せていただきました。
これがびっくり!
はじめに完成したMVを見たのですが、普通に実写の映像でした。
その後に「普通の実写の映像に見えると思うんですけど、」と言って編集前の映像を流すと、その映像には完成品には微塵も映っていなかった釣り人が何人も映っていました。
つまり撮影時に周囲に映っていた人たちがVFXで綺麗に消されていました。
また編集前の映像は天候も曇りでしたが、完成品では見事な晴れに変わっていました。
もうまさに魔術師!こんなことができたら、なんでもできちゃうんじゃないかと思いました。
なにより凄いと思ったのは、固定撮影ではなく、カメラのアングルが動いている映像なのにぴったり合成ができているのが謎で驚きでした。
いろんなことができる
ちょっとしたことならAdobeの『アフターエフェクト(AE)』などのソフトを使えば素人でもできるようで、YouTubeにもたくさんのチュートリアル動画があります。
もし自分が映像でビームが出せたらカッコイイですよね。笑
そういったことなら素人でも、やろうと思えばできちゃうのが今の時代ですよ。
10代の若い子なんかが早い段階でこういったソフトや技術に触れることができるし、実際に日本の中学生が作ったショートムービーが話題になったりしてます。
これだけネット上でいろんなことができるので、高校行かなくても大学行かなくてもいいんじゃないかと思います。
やりたいと思ったことを実現しやすい環境があると思うので、やりたいことはどんどんやっていくべきなんだと最近強く感じます。
VFXが使えると魔術師になれるわけですが、画像加工のPhotoshop(フォトショップ)で写真いじったりとかウェブサイトを作れるってスキルも魔術師みたいなもんだと思います。笑
ということで、僕はネットで使えるいろんなスキルを身につけて魔術師になろうと思います!
もっとVFXがどんなものか見たいなら▼このプレイリストをご覧ください。
作業が細かい。膨大な時間がかかりそうです。。。
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